Microsoft Officeの買い切り版(Office 2024など)は、中古品として販売されていることがあります。
中古OfficeはMicrosoftが「中古版」として販売しているものではなく、小売店や個人などが再販売しているものです。
本記事では、中古のMicrosoft Officeを購入・使用して問題ないかを解説します。
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中古のMicrosoft Officeを使っても大丈夫?
中古Officeでも、正規に譲渡されたライセンスであれば利用できます。
中古だからといって、直ちに違法・ライセンス条項違反になるわけではありません。
中古Officeを検討するうえでは、ライセンスの種類を大きく次の3つに分けて考えると分かりやすいです。
- 一般向けの買い切り版
条件を満たせば、別の人へ譲渡できる場合がある。元のPCから削除するなどの対応が必要。 - PC付属版・プレインストール版
原則として、そのOfficeが付属していたPCと一緒に譲渡する必要がある。 - 法人向け・ボリュームライセンス
企業が余らせたからといって、1本ずつ自由に第三者へ転売できるとは限らない。
ライセンスの種類によって第三者へ譲渡できる条件が異なります。
たとえば、一般向けに販売されている買い切り版のOfficeは、一定の条件を満たせば別の人へ譲渡できる場合があります。
一方、パソコンに最初から付属しているOfficeは、原則としてそのパソコンと一緒に譲渡する必要があります。
また、企業向けのボリュームライセンスなどは、使用しなくなったライセンスを自由に1本ずつ第三者へ転売できるとは限りません。
そのため、中古Officeを購入するときは、単に「正規品」と書かれているかだけでなく、どの種類のライセンスなのか、第三者への譲渡が認められているものなのかを確認することが重要です。
中古Microsoft Officeのメリット・デメリット
中古Officeのメリット
新品より安く購入できる
中古Officeは、新品より安く購入できる場合が多いです。
そのため、初期費用を抑えやすいというメリットがあります。
販売終了した旧バージョンを入手できる場合がある
販売終了した旧バージョンを入手できる場合があります。
サポートが終了している製品は、日常的な利用には向きません。
ただし、検証など用途を限定すれば有用な場合があります。
- 古い業務システムとの互換性確認
- 過去バージョンでしか再現しない不具合の調査
- 顧客環境の再現
- 旧Excelで作られたVBA・アドインの動作確認
- PC更新前の移行テスト
販売終了した旧バージョンを新品で購入しようとしても、販売されていなかったり、定価より高額に設定されていることがあります。
中古Microsoft Officeのデメリット
ライセンスの種類や引き継ぎ方法を確認する必要がある
中古Officeでは、元のライセンスが第三者へ譲渡できる種類なのか、前所有者側で必要な手続きが行われているのかなどを確認する必要があります。
商品説明だけではライセンスの種類や出所が分かりにくい場合もあり、新品を購入する場合より確認事項が多くなります。
また、一般向けの買い切り版OfficeはMicrosoftアカウントに関連付けて管理されます。
Microsoftアカウント自体を別の人へ譲渡することはできないため、中古Officeではプロダクトキーを受け取るだけでなく、正規の方法でライセンスを引き継げるか確認する必要があります。
中古品ならではのリスクが多い
中古Officeは、新品を正規販売店から購入する場合と比べて、ライセンスの状態や譲渡方法などに関するリスクがあります。
購入時には問題なく使用できても、後からライセンス認証などでトラブルが発生する可能性もあります。

具体的にどのようなリスクがあるのか、次の項目で詳しく解説します。
中古Microsoft Officeを購入するリスク
譲渡できないライセンスや偽造品が販売されている場合がある
中古Officeの中には、本来は単体で第三者へ譲渡できないライセンスが販売されている場合があります。
また、正規ライセンスの不適切な転売だけでなく、偽造されたパッケージやプロダクトキーなど、そもそも正規品ではない商品が販売されている可能性もあります。
「正規品」や「認証保証」などの表記だけで判断せず、ライセンスの種類や販売元を確認することが重要です。
ライセンス認証できない・後から使えなくなる場合がある
中古Officeでは、購入したプロダクトキーでライセンス認証できない場合があります。 すでに認証上限に達しているキーや、不正に取得されたキーなどが販売されているケースがあるためです。
また、Microsoftは、盗難や不正取得などのプロダクトキーが後からブロックされる場合があると案内しています。購入時にライセンス認証できても、そのキーが正規のものであることが保証されたわけではありません。
プロダクトキーが無効になりライセンス認証できなくなると、Officeの多くの機能が使用できなくなる可能性があります。
販売者側で適切な譲渡処理が行われていない可能性がある
一般向けの買い切り版のOfficeを別のユーザーへ譲渡する場合、元の所有者は以前のパソコンからOfficeを削除するなど、ライセンス条件に従った対応が必要です。
販売者がOfficeを使用したまま譲渡しているなど、適切な処理が行われていない場合は、購入者がライセンス認証できなかったり、後から認証に問題が発生したりする可能性があります。
中古Officeを購入するときは、正規の手順で譲渡されたライセンスかどうかを確認することが大切です。
Microsoftのサポートを受ける際に確認が必要になる場合がある
中古Officeだからという理由だけで、Microsoftのサポート対象外になるわけではありません。
ただし、ライセンスの種類や購入経路を確認できない場合は、正規ライセンスであることを確認できず、サポートを受ける際にライセンスの確認などで問題になる可能性があります。
中古Officeを購入する際の主なリスクをまとめると、次のとおりです。

中古Officeで特に注意したい商品
PCに付属していたOffice
パソコンを購入したときに最初から付属していたMicrosoft Officeは、原則としてそのパソコンと一緒に使用・譲渡することが前提です。
そのため、Officeだけを切り離し、プロダクトキーやライセンス単体で中古販売している場合は注意が必要です。
一方、Officeが付属した中古パソコンをパソコンごと購入する場合は、ライセンス条件を満たして利用できることがあります。
ただし、Officeが付属したパソコンをPCごと購入すれば必ず問題なく使えるとは限りません。
近年のプレインストール版ではMicrosoftアカウントを使用してライセンス認証する製品もあるため、購入後に自分のMicrosoftアカウントで再インストール・認証できるか、販売店へ確認しておくと安心です。
法人向けライセンス・Office Professional Plus
Office Professional Plusは企業・組織向けの製品で、一般消費者向けには販売されていません。
現在のOffice LTSC Professional Plus 2024も、Microsoftの法人向けライセンスプログラムで提供されています。
法人向けライセンスは、企業が使用しなくなったからといって、余ったライセンスを1本ずつ自由に第三者へ転売できるとは限りません。ライセンスの移転には、契約ごとに定められた条件があります。
そのため、一般消費者向けの中古市場でOffice Professional Plusが単体または格安で販売されている場合は、特に注意が必要です。
格安のプロダクトキー単体販売
中古市場では、Officeのプロダクトキーだけが数百円~数千円程度で販売されていることがあります。
Microsoftは、ソフトウェアとは別に販売されているプロダクトキーについて、盗難されたものや不正に取得されたもの、使用を禁止されているものが含まれる可能性があると注意喚起しています。こうしたキーは、購入時には使えても後から無効になる場合があります。
そのため、相場より極端に安いプロダクトキーを購入する場合は、価格だけで判断せず、正規に販売・譲渡できるものかを確認することが重要です。
次に、怪しい中古Officeや格安プロダクトキーを見分けるポイントを解説します。
怪しい中古Office・格安プロダクトキーの見分け方
価格や商品説明を確認する
相場より極端に安いOfficeやプロダクトキーが販売されている場合は注意が必要です。特に、通常は数万円する製品が数百円~数千円程度で販売されている場合は、価格が安い理由を確認しましょう。
また、「正規品」「認証保証」「企業の余剰ライセンス」などと記載されているだけでは、正規に譲渡できるライセンスかどうかは判断できません。
Officeのバージョンやエディションだけでなく、ライセンスの種類や譲渡条件、販売元の情報などが具体的に記載されているか確認することが重要です。
ダウンロード・ライセンス認証方法を確認する
Officeのダウンロード先やライセンス認証方法も、購入前に確認しておきましょう。
一般向けの買い切り版Officeでは、Microsoftの公式サイトやMicrosoftアカウントを利用してセットアップ・認証する方法が一般的です。
一方、販売者が指定した非公式サイトからOfficeをダウンロードさせたり、販売者独自の認証ツールや、ライセンス認証を回避するためのツールの使用を求められる場合には注意が必要です。
なお、Microsoftが案内する正式な電話認証も存在するため、電話認証が必要というだけで非正規品とは判断できません。
また、プロダクトキーが認証できなかったり、後から無効になったりした場合は、Microsoftも販売元へ問い合わせて返金を求めるよう案内しています。
Microsoftは、非正規品として案内されたインストーラーを使用した結果、ウイルスが混入していた事例も紹介しています。
中古Officeを購入するときに確認すること
ライセンスの種類と譲渡条件
中古Officeを購入するときは、そのOfficeのライセンスの種類と、第三者への譲渡が認められているかを確認しましょう。
一般向けの買い切り版、PC付属版、法人向けライセンスでは譲渡条件が異なります。商品説明だけでは分からない場合は、購入前に販売店へ確認しておくと安心です。
Officeのバージョンとサポート期限
中古Officeを購入するときは、製品のバージョンとMicrosoftのサポート期限も確認しましょう。古いOfficeは、購入時点ですでにサポートが終了している場合があります。
サポートが終了すると、セキュリティ更新や不具合修正などが提供されなくなるため、日常的に使用するOfficeとしては注意が必要です。Microsoftも、サポート終了製品ではセキュリティ上のリスクが高まる可能性があると案内しています。
Office 2021のサポート期限は2026年10月13日、Office 2024は2029年10月9日です。
中古価格だけでなく、あとどれくらいサポートを受けられるかも含めて判断しましょう。
販売店の保証・返品条件
中古Officeを購入するときは、販売店の保証期間や返品条件も確認しておきましょう。
購入直後にライセンス認証できない場合だけでなく、後からプロダクトキーが無効になった場合に、交換や返金の対象になるかも重要です。特に「認証できた時点で保証終了」といった条件には注意が必要です。
保証内容や返品条件が明確に記載されている販売店を選ぶと、購入後にトラブルが発生した場合でも対応しやすくなります。
中古Officeと新品Office・Microsoft 365などを比較
初期費用を抑えたい場合は中古Officeも選択肢
Officeをできるだけ安く購入したい場合は、中古Officeが選択肢になります。新品の買い切り版より安く販売されていることが多く、初期費用を抑えられる点がメリットです。
一方で、ライセンスの種類や譲渡状況を確認する必要があり、不正なライセンスや認証トラブルなど、中古品ならではのリスクもあります。
価格だけでなく、販売元の信頼性や保証内容、ライセンスの正当性まで確認したうえで購入することが重要です。
費用をかけずに使いたいなら無料のWeb版
WordやExcelの基本的な機能だけを使いたい場合は、Microsoftが提供する無料のWeb版も選択肢になります。Microsoftアカウントでサインインすれば、ブラウザ上でWord・Excel・PowerPointなどを利用できます。
ただし、仕事や事業などで利用する場合は、商用利用権を有する別途の契約が必要です。一般的には、商用利用権を含むMicrosoft 365の法人向けプランなどが選択肢になります。
また、デスクトップ版Officeと比べて利用できる機能には制限があります。格安プロダクトキーを購入する前に、用途が非商用で、必要な機能がWeb版で足りるのであれば、無料版を検討してもよいでしょう。
Excel for the web(日本語版)
https://excel.cloud.microsoft/ja-jp
ライセンス上の不安を減らしたいなら新品の買い切り版
ライセンスに関するトラブルをできるだけ避けたい場合は、新品の買い切り版Officeが向いています。
中古Officeより価格は高くなりますが、正規販売店から購入すれば、ライセンスの出所や譲渡状況を細かく確認する必要がありません。また、サポート期間が十分に残っている製品を選びやすい点もメリットです。
一度購入したOfficeを長く安心して使いたい場合は、中古品との価格差だけでなく、トラブルの少なさも含めて比較するとよいでしょう。
常に最新機能を使いたいならMicrosoft 365
新しい機能やセキュリティ更新を継続して利用したい場合は、Microsoft 365が向いています。
買い切り版とは異なり、契約期間中は新機能や更新プログラムが提供されるため、常に比較的新しいOffice環境を利用できます。また、複数の端末で利用できる点もメリットです。
一方で、継続して利用するには定期的な料金がかかるため、長期間利用する場合は買い切り版との総額を比較して選ぶとよいでしょう。
中古Microsoft Officeについてよくある質問
中古Officeを購入すること自体は違法?
中古のMicrosoft Officeを購入すること自体が、直ちに違法になるわけではありません。正規の一般向けの買い切り版は、Microsoftのライセンス条項でも、一定の条件を満たせば別のユーザーへ譲渡できるとされています。
ただし、PCに付属していたOfficeの単体販売や、本来は譲渡できないライセンス、偽造品・不正なプロダクトキーなどは、販売方法やライセンスの利用に問題がある可能性があります。
そのため、「中古だから違法」と考えるのではなく、正規に譲渡できるライセンスなのかを確認することが重要です。
知らずに不正ライセンスを購入したらどうなる?
正規品だと思って中古Officeを購入したものの、後から不正なライセンスだと判明する場合があります。
ただし、不正に取得されたプロダクトキーなどはMicrosoftによって無効化される場合があり、Officeを使用できなくなる可能性があります。Microsoftも、偽造ソフトウェアを誤って購入した場合は、販売元へ返金を求め、正規版へ切り替えるよう案内しています。
不正なライセンスだと分かった場合は、そのまま使用を続けず、販売店へ返金や交換を依頼し、必要に応じて正規のOfficeへ切り替えましょう。
中古OfficeでもMicrosoftのサポートは受けられる?
中古Officeだからという理由だけで、Microsoftのサポートを受けられなくなるわけではありません。正規のライセンスで、サポート期間内のOfficeであれば、Microsoftのサポート対象になる場合があります。
ただし、ライセンスの種類や譲渡状況を確認できない場合は、サポートを受ける際に問題になる可能性があります。また、Office 2016・2019など、すでにサポートが終了したバージョンはサポート対象外です。
そのため、中古Officeを購入するときは、ライセンスの正当性だけでなく、そのバージョンが現在もMicrosoftのサポート対象か確認しておきましょう。
楽天市場やAmazonで販売されていれば安全?
楽天市場やAmazonで販売されているというだけで、必ずしも正規品とは限りません。どちらも複数の販売店が出店できるマーケットプレイスなので、販売元を確認する必要があります。
Microsoftは、Officeの正規品を販売するオンラインマーケットプレイス上の店舗として、Amazon.co.jpや楽天スーパーDEAL SHOP、Joshin webなどを案内しています。つまり、「楽天市場だから安全」「Amazonだから安全」ではなく、Microsoftが案内している販売元かどうかを確認することが重要です。
特に、相場より極端に安い商品やプロダクトキーだけを販売している商品は、販売元やライセンスの種類を十分に確認してから購入しましょう。
中古Officeについて、よくある質問をQ&A形式でまとめました。

まとめ
中古のMicrosoft Officeは、正規に譲渡できるライセンスであれば利用できます。
ただし、PC付属版や法人向けライセンスの不適切な転売、偽造品、不正なプロダクトキーなどには注意が必要です。
中古Officeを購入するときは、ライセンスの種類と譲渡条件、ダウンロード・認証方法、Officeのサポート期限、販売店の保証・返品条件を確認しましょう。購入時には認証できても、後からプロダクトキーが無効になる場合もあります。
ライセンスの確認に不安がある場合や、長期間安心して使用したい場合は、正規販売店から新品の買い切り版Officeを購入するか、Microsoft 365を利用する方法も検討しましょう。
参考資料
- Microsoft「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項 OFFICE 2024 デスクトップ」
https://www.microsoft.com/content/dam/microsoft/usetm/documents/office/2024-excel/retail-(packaged)/Microsoft%20License%20Terms%20Office%202024_Japanese.pdf - Microsoft Office「非正規品の Office にご注意ください。」
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/homeuse/prodinfo - Microsoft Learn「Office 2021」
https://learn.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/products/office-2021 - Microsoft Learn「Office 2024」
https://learn.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/products/office-2024 - Microsoft「Microsoft サービス規約」
https://www.microsoft.com/ja-jp/servicesagreement - Microsoft Support「Microsoft 365 でのプロダクト キーの使用」
https://support.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-activation-licensing/office-install/using-product-keys-with-microsoft-365 - Microsoft Support「Microsoft 365 サブスクリプションと無料の Web アプリの違い」
https://support.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-activation-licensing/manage-microsoft-365/what-s-the-difference-between-a-paid-microsoft-365-subscription-and-the-free-web-apps - Microsoft Support「Microsoft 365 にはどのような製品が含まれていますか?」
https://support.microsoft.com/ja-jp/support/supported-products/microsoft-365-supported-products - Microsoft「Office デスクトップ アプリケーション (Windows)」
https://www.microsoft.com/licensing/terms/ja-JP/productoffering/OfficeDesktopApplicationsWindows - Microsoft Support「Office ライセンスを別のデバイスまたはユーザーに譲渡する」
- https://support.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-activation-licensing/transfer-your-office-license-to-another-device-or-another-person
- Microsoft Support「Office プレインストール済み PC に Office または Microsoft 365 を再インストールする (個人用)」
- https://support.microsoft.com/ja-jp/office/lifecycle/reinstall-office-or-microsoft-365-in-your-office-pre-installed-pc-for-personal
